佐藤羽美さん

先月東京で開かれた、彗星集二周年記念歌会に出席した際、 初対面の方がすべてだったので、何度か自己紹介をする機会があった。
「はじめまして、佐藤羽美といいます」
そうだなぁ、私は佐藤羽美という名前だったなぁと、私はここで再認識することとなった。

以前も述べたが、佐藤羽美は本名ではない。
佐藤であって、羽美ではない。
帰りの新幹線の中でずっと、もし筆名を変えるのだったら何にしようかと考えていた。
「佐藤羽美」という響きは気に入っているけれど、何か漢字の角が多いし、「美」も隙間が狭いし、 どうだろう、そんなにいい名前じゃないのではないかと思い始めたのだ。
本名がひらがな使用の分、よりそう感じたのかもしれない。
もし私が将来、佐藤姓のまま女子を産んだとして、果たして「羽美」と名付けるかどうかと問われれば、多分首を横に振るだろう。
歌集を「佐藤羽美」の名で上梓した以上、変えるわけにはいかないとはわかっていても、ついつい違う筆名候補を模索していた。

では、なぜ「羽美」を選んだのか。
それは本サイト、『ヒナウタ』の命名に因る。
ヒナウタというサイト名は私自身ではなく、「短歌がけっこうたまったんだったら、 サイトを開いて発表の場にすればいいじゃないか」と提案してくれた友達が、そのままつけてくれた名前だったのだ。
インターネット上に本名を出すのに抵抗があったため、何かしら筆名をと思っていたので、 ヒナから羽繋がりで「羽美」にすることとなった。
たいして熟考はしなかったように記憶している。
なので、一歩違えば、「佐藤翼」やそのまま「佐藤ひな」になっていた可能性も大なのだ。
けれど私は翼くんより岬くん(もしくは日向くん)寄りだったし、 年を重ねてもひなちゃんという名前も恥ずかしいと思い、羽美に落ち着いた。
よもや歌集を出したり結社に入るだなんて思いもよらなかったので、あのときもっと練りに練って考えておけばよかったと思う。
(ちなみに、私は「羽美」は「うみ」としか読みようがないと思っていたのだけど、 けっこう「はみ」や「はねみ」と読まれる方がいらしてびっくりした。 私の父親も「はみ」と覚えていて、ヘンテコリンな名前だなぁと永らく思っていたらしい。)

とまあ、いろいろ「羽美」に対する考えが右往左往していたのだけど、今はこの名前でいいのではないかと感じている。
結社誌にきちんと名前が載っていたとき。
人様のサイトで題詠マラソンでの私の投稿歌の感想を見つけたとき。
「佐藤羽美」という四字の並びが、私自身をこうもうれしい気持ちにしてくれる。
それだけで、「佐藤羽美」さん、ありがとう、これからもよろしくね、と思ったっていいのではないか。
今は、そう感じている。

2005年11月15日

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2005年11月


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