未来新年会印象記

私はふだん、歌人に遭遇することのほとんどない生活を送っているので、未来新年会では、大勢の(生身の)歌人のなかにいるだけで、終始胸がぐわあっと熱くなっていた。
ここではとくに、白熱した午後の歌会について記しておきたいと思う。
壇上に座る選者の方々が次々と鋭いコメントを述べていく。
そのスピード感に圧倒されながら走り書きしたので、それぞれ、どなたの発言か明記できずに大変申し訳ないが、要点をまとめておく。
これからの私自身の作歌において大きな指針となると思う。

▽発想について
・発想が平凡でおとなしすぎる。もっと思い切って
・詩の狙いは、無理すぎてはいけない。詩的に凝りすぎない
 こと

▽調べについて
・調べをゴツゴツさせない
・字余りしてまで入れる意義があるのか
・読み下したとき、言葉を無理にくっつけた感じがした場合
 は、もっとあっさりした語にする

▽言葉の使い方について
・「〜(すれ)ば」の使い方は難しいので気をつける
・俗語は生きる場合と生きない場合がある

▽比喩について
・比喩が生きてくるように。平凡な比喩ではなく、読者が驚
 くようなものを。
・比喩として強すぎる場合がある
・上句の比喩+下句を具体的にすることによって、歌のまと
 まりが生まれる

▽表現について
・説明調はだめ。解説より、視覚的印象を詠うこと
・題材によっては、寄り添わず批評せよ
・一首の中に詰め込みすぎない
・少し抑える。理が勝ちすぎないように
・全部意味で追い詰めると窮屈になる

この辺りは重複するが、発想においても、修辞においても、頭の中だけで組み立てるのではなく、もっと作者の内面から出てくる言葉で詠うことが求められているのだと感じた。

・中途半端にせず、言い切ること
・強引に言い切らないで、あえてぼかす

このふたつは相反するようであるが、詠う対象によって表現の強弱を見極めることが大切であることを示している。

▽とくに心に残った言葉
・読者との間に橋がかかるように
・最善かどうか、もっといい表現はないか
・もう一段上の修辞を目指す

私たちが歌人として進む道はこうあるべきなのだと感慨深く聞いた。

※未来2011年4月号/新年会印象記(抜粋)

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