バス停で夕方からの霧雨はぼやんと終わり西瓜の匂い

はい、先生ここは夏月夏曜日いついつまでも眠り続けて

前髪の頷くたびに揺らめいてふたりあかるい洞穴にいる

起きしなの内耳深くにゐの文字をつるんと落とし込んでくるひと

何もかも捨ててしまったこの部屋に胡桃のようなひなたが残る

 

第20回歌壇賞受賞作『ここは夏月夏曜日』、
色、音、匂いそして感情の豊かな一連である。
読者の感性を刺激するのである。

                       加藤治郎(「跋」より)

 

目次

T

ここは夏月夏曜日
中庭
スクールバス
みちる
図書室(怪)
先輩 ※書き下ろし

るんと触れくる
秋の深くへ
冬の団地
胡桃のようなひなたが残る
花茎
睫毛 ※書き下ろし
眼鏡の蔓 ※書き下ろし
おやすみなさい
花葬
お手紙
バスを降りれば

U

コードネーム
神様
つぼみ
対岸
遠くで虹
無花果
降春確率
きゅんきゅん

珈琲豆
春先の雪
迷子の途中
書籍小包
深い轍で
おうちへ
春夏秋冬
詩集に潜る
光の苔

 

この歌集には、未来短歌会に入会した2005年から6年間の歌が収録されています。
第T部には物語性の強い連作を、第U部には結社誌に掲載された歌を再構成した作品群を収めました。

一年間、練りに練った歌集です。
書き下ろしもしっかりと収録されていますので、「あれ?私、佐藤羽美の短歌、けっこう好きかも?」とうっかり思ってくださったそこの素敵なあなた、きっとがっかりはさせません、多分。

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ここは

夏月

夏曜日

ここは
なつがつ
なつようび


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