blue bird 24

双葉が今まで見せたこともないような目で、僕をにらんでいる。
肩を小さく震わせて。
美樹はその隣で、姉の顔を心配そうにのぞき込んでいた。


「もう終わりにしよう」
そう僕がふたりに告げたのは、十五分ほど前のこと。
「やっぱり。三人で会おうだなんて言ってきたから、多分そういう話なんだとは思っていたけど」
美樹は手元のティーカップに目を落としながら言った。
僕は双葉のほうを見た。うつむいていて、表情が見えない。
泣かせてしまっただろうか。
僕は、好きな人ができたこと、ふたりに申し訳なく思っていること、 決してふたりを「好きじゃなかった」のではないことを、できるだけゆっくりとした口調で話した。
「そっか」
美樹がつまらなそうな声を出したときだった。
「馬鹿にしないで」
双葉が鋭く僕をにらんで、十五分ぶりに言葉を発した。

表情をひとつも変えず切り分けたパイの重みを何と言おうか


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