blue bird 29

昨日、私は夢を見た。
修くんと、子どもの姿の太陽くんがいた。
私は太陽くんの手を引いて、公園へ歩いてゆく。
いつもいっしょに遊んだ、水色のブランコのある公園。
修くんは黙って、ベンチで本を読んでいた。
多分、心理学のテキストか、村上春樹の小説を。
私はベンチのほうを振り向きもせず、太陽くんと歌をうたう。
小さな太陽くんと、小さな彼の左手。
暖かな日差し、ふいに、今日はきっと木曜日だろうと思う。


目を覚ましてからもずっと、私は不思議な感覚でいた。
夢の中で感じた確信のどれもが、現実世界でも同じ強度を保っている。
幼い頃の太陽くんの造形は曖昧なままだったけれど、その存在感は強く、そして私を幸せな気持ちにしてくれた。
朝の街を、踵からゆっくりと歩く。
深呼吸すると、向こうのカフェからコーヒー豆の香ばしい匂いがした。


明日は木曜日。太陽くんに会いに行こう。

前髪を寝ぐせのついたままにしてカフェオレ色の風に吹かせる


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