『ぼくの地球を守って』(日渡早紀著)へのオマージュ連作

「歌うときあなたの首は美しい曲線だから、歌って、亜梨子」

 

翼廊に立ちつくしおりこいびとの花粉まみれの遺骸を抱いて

永遠に静かな部屋でバラバラの花弁のように散らばるレター

きらきらの青い蝶々を追いかけて早く母国に帰りたかった

真夜中の植物園の中央で握るナイフに映る惑星

神様が君の額に書き込んだ祈りにそっと触れてみる夜

やわらかなましろい声を聞きましたついに花弁になったお耳で

暖かな春の忌日を迎えた日、僕は9番目の来訪者

霊廟へ続く廊下に球根を埋めて歩けばきょうはおしまい

紋黄蝶しきつめられた棺おけに左腕から挿し入れてみる

脈拍のリズムに合わせて目を覚ますここは(KK)あなたは(亜梨子)

数千の蝶々が闇に巻きついて僕は悪夢を見たかったんだ

月面に残していった計画を未来の僕は知らなかったよ

蝶々は全部リュックに仕舞うから僕の地球を守ってほしい

 

「永い永い夢から覚めて懐かしい未来へかえろう、かえろう、輪くん」



(補足コメント→

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