いちご手帖 @

>001:始
秋霖にふるえる始発電車から昨日のきみが降りてくる また

>002:晴
晴天のプールサイドに降り立ってやがて溶けゆく真冬の日陰

>003:屋根
るぽるぽと屋根になたを受けながら建てる出版クラブ会館

>004:限
限りなく受け入れたならバスタブの排水口に詰まるアネモネ

>005:しあわせ
ゆったりと座り直してしあわせと告げていたのか木しげるは

>006:使
遣隋使みたいな顔でブランコに座る図書館司書のあの人

>007:スプーン
きかけのメモも離婚もそのままにプッチンプリンをスプーンで掬う

>008:種
わたくしの種子であるからメモ帳の句点からツと真水が湧きぬ

>009:週末
描画めいた明るい浴室で短歌をうたううたう週末

>010:握
浴室のひかりの中でドードーと微笑みあって握手しており

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