光を曳く

仄白くぼやけた光を曳きながら朝の川辺を犬が駆けゆく

眺めおり紅茶にジャムを落としつつ季節外れの四月の雪を

るるぅるぅ犬の眉間を親指でさすってやれば鼻を鳴らして

次々とひかりが抜けてゆく森の雲間で遊ぶ四匹の犬

(また夢で)(うん、また夢で)ふらここに夜更けの霙が薄くかぶさる

 

我が家にはいま、ミニチュアダックスフントが三匹とパグが一匹いる。
おさんぽ行きたいよ合唱や、おやつちょうだい熱視線、チャイムが鳴った時のはちゃめちゃ具合など、家中いつもにぎやかだ。

夜、寝室に上がる前に、犬たちに「おやすみなさい」の挨拶をする。
小さくて賢そうな頭を、やわらかな顎の下を、あたたかな腹を撫でながら、内緒話をささやくように「いい子で寝るんだよ、また明日遊ぼうね」と声を掛ける。
そうしておしまいに、頬に両手を滑らせると、目を細めて私の手の平をぺろぺろしてくれる。

このひと時が日々の中で、何よりも心やすらぐ、ふくよかな時間なのだ。

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