03月号

春ふいに死の匂いせり繰り返し折りては包みならべる餃子

轢死せし仔猫のことや鉢替えの時期や劇団四季の話を

だれかれの尾っぽが見えし春の日に二度回したり夜の洗濯

んだびょんと頷くひとの喉元でやや乾きたる津軽弁なり

競歩選手の肩甲骨を齧りたし葉陰にうんと浸しぬる後

完璧なミイラとなるまでわたくしを乗せて上下へエレベーターは

あのひとの夢に雲雀が金糸雀が おそらくあれは自殺の知らせ

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