04月号

ばかやろうてめえこのやろ日記から文字が垂れたり翠柳のよう

亡き叔父の手帳の九月某日に 情念はげに朱色 と記され

春闌けてぽろろぽろろとストールのなかで増えゆく燕たち
                   燕(ルビ:つばくらめ)

薔薇色の鍵を落としぬ平らかに死する小鳥のようなお皿へ

箒星、どこかの森で朽ちてゆく詐欺師のおとこの歯から生まれし

花園の催眠術師とかけまして既に満たされましたと解きます

白椿あかき椿をほとほとと吐きだしながら眠る神様

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