07月号

緑陰にわたしの地図をひろげればあなたは最短距離をなぞりき

夏の土、夏の草木にまぎれこむ歯の数本と爪の数枚

軍手越しに土に触れればいつの日か掴むあなたの腿のぬくみか

しろい昼 恩師はやあと手を挙げてそして消えたり夏のバス停

そうですかそれは僥倖でしたねと門扉の外から影を伸ばして

するすると誤植まみれの名簿から同級生の殻のようなもの

詳しくはあすの折込チラシにと告げて夕日は湖へと沈む
                   湖(ルビ:うみ)

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